外国人技能実習機構は、10月2日、令和元年度の業務統計を発表しました。これによると、同年度に認定を受けた技能実習計画件数は36万6千件、技能実習生の6割超は20代、過半数がベトナム出身、多い職種は建設、食料品製造、機械・金属関係となっています。以下、主な統計を紹介します。
【1】技能実習区分別の構成
最も多いのが第1号団体監理型技能実習50.1%、次いで第2号団体監理型技能実習40.3%となっています。なお、第3号団体監理型技能実習は6.8%となっています。
【2】年齢別・男女別の構成
年齢別にみると、20代が6割以上を占めており、20~24歳39.7%、25~29歳24.8%となっています。これに次ぐのが30~34歳で、13.6%となっています。男女別にみると、男性の方が若干多く、男性58%、女性42.0%となっています。
【3】国別・職種別の構成
国別にみると、ベトナムが53.5%と全体の半数以上を占めています。次いで中国19.1%、インドネシア8.9%となっています。
職種別にみると、最も多いのが建設関係の20.8%です。次いで食品製造関係18.8%、機械・金属関係16.1%、農業関係8.9%となっています。
上位3カ国について、それぞれの国の職種別の内訳をみると、ベトナムでは建設関係、食品製造関係、機械・金属関係が多くなっています。中国では食品製造関係、機械・金属関係、繊維・衣服関係が多くなっています。インドネシアでは、機械・金属関係、建設関係、食品製造関係が多くなっています。
上位3職種について、国別の内訳を見ると、いずれにおいてもベトナムが過半数を占めていま。すなわち、ベトナムは、建設関係で62.4%、食品製造関係で61.5%、機械・金属関係で54.5%を占めています。
【4】都道府県別
都道府県別にみると、愛知が最も多く9.8%となっています。これに次ぐのが大阪4.9%、埼玉4.8%、千葉4.4%、茨城4.1%、となっています。
職種別に上位5都道府県をみると、建設関係では東京・埼玉・愛知・神奈川・大阪、農業関係では茨城・熊本・北海道・千葉・群馬、食品製造関係では北海道・愛知・千葉・埼玉・静岡となっています。
上村俊一(弊団体 非常勤理事)
1981年、旧労働省に入省。海外労働情報室長、中央労働災害防止協会国際センター所長、ILO駐日事務所次長等の国際関係業務に従事。ILO総会に5回出席。2018年、社会保険労務士事務所S&U労働コンサルティング代表。